さくらんぼの木に実る赤いさくらんぼ

食紀行 第1回-青森編-83歳の現役農家-奥瀬さんのさくらんぼ【2】受粉樹の話

83歳、現役農家さんが作る今年のさくらんぼは過去最高の出来栄え!第2段

 



奥瀬さんが作るさくらんぼは、

これまで一度も不作になったことがない!

という不思議な話を聞きました。

 

不作になる原因はそれぞれあるのですが、

1.まずは受粉しない。

2.次いで、受粉しても実になる数が少ない

3.実が付いたけど収穫前にぼとぼと落ちてしまう


さくらんぼの芽が出る「核」の部分が、冬の厳寒期に気温がマイナス10℃以下に下がる日が数日続くと、この部分が死んでしまうという話も聞きました。

その他にも不作になる原因がまだあるのでしょうね。

どちらにしても、受粉することが第一なのです。

奥瀬さんのさくらんぼは、そういう意味では確実に受粉させているということです。

 

それが、奥瀬さんの言う「受粉樹」の大切さです。

奥瀬さんのさくらんぼ畑には、他の畑の3~5倍ほど多[受粉樹]が植えられています。

受粉樹ってなに?と思いますよね。

少し専門的ですが、こういうことです。

バラ科の果樹(リンゴ、ナシ、サクランボ、ウメなど)の多くは「自家不和合性」という性質を持ちます。

これは自分の花粉や同じ品種同士の花粉では受粉・受精しにくく、実がならない(または育たない)性質です。

そのため、確実に収穫するためには開花期が近く、
相性の良い別品種を受粉樹として近くに植えることが非常に大切になります。

受粉樹の紅さやかの木-早々と赤く熟してきました。
他の農家さんも、必ず受粉樹は植えているものの、

奥瀬さんのように

「佐藤錦5~6本に対して受粉樹1本」

と言った割合で植えている農家さんはほとんどいません。

つまり、受粉樹は人気のある品種ではありません。
それを多く植えると、売れる品種の木を植えるスペースが少なくなってしまうのです。

ここが思案のしどころなのでしょうね。


奥瀬さんは損して得取れ方式なのです。

「損して得取れ」とは、

目先の損失を我慢することで、将来的にそれ以上の大きな利益や成果を獲得すること

だから、不作の年がないのです。

さらに、もう一つ有りました。

受粉を確実にするために、

畑にミツバチの巣箱を設置すること。

受粉を確実にするためには自然の力だけでなく
ミツバチの力も借りる。

「受粉樹」と「ミツバチ」というダブルパワーで不作を乗り越えていたのですね。

次は、これらに加えて、さらに奥瀬さんの奥の手がありました。

次回をお楽しみに。